方角石 

   都道府県別データ一覧にあるCランク以上の方角石

写真 名称 ふりがな 所在地 付帯情報 形式 諸元 建造年 文化財 出典 保存状態 価値判断に係る事項 保存
評価
価値
評価
写真 勇払の方角石 ゆうふつ 北海道/苫小牧市 恵比寿神社 方角石
(円形手水鉢形)
  文久4(1864) 市史跡 船・地図・日和山/現地解説板 臨海部→神社と共に移設/上部に水道の蛇口が設置されている 円型手水鉢の特殊な方角石/八方位の特殊型で類例がない→普通は十二支が刻字されているが、「東 巽 南 坤 西 乾 北 艮」と刻字されている 2
写真 厳島神社の方角石 いつくしま 北海道/函館市 厳島神社 方角石(円柱) 高84㎝,径47㎝ 天保14(1834)   船・地図・日和山 昭和32に移設/鳥居脇に立つ/文字は鮮明   2
写真 函館実行寺の方角石 じつみょうじ 北海道/函館市 実行寺山門内 方角石(方柱形) 高69㎝,幅30.5㎝ 天保14(1834)   船・地図・日和山 明治12、13頃に現在地に移設?/文字は鮮明 針形に特色 3
写真 函館称名寺の方角石 しょうみょうじ 北海道/函館市 称名寺裏 方角石(円柱) 直径39㎝,高36㎝ 江戸期?   船・地図・日和山 風化が進む/墓石群の中に埋没   4
  浜中の方角石   北海道/(厚岸)浜中町 金比羅神社 方角石(円刑手水鉢形)   江戸期?   船・地図・日和山 移設   2
写真 江差の方角石 えさし 北海道/(檜山)江差町
(鴎島)
歐島厳島神社 方角石
(手水鉢兼用)
高74㎝,幅144㎝,奥行62.5㎝ 安政6(1859)   船・地・日和山 最良/文字は鮮明 針形に特色/神社内にあるため、手水用の水盤と一体化した珍しい構造 2
  松前の方角石 まつまえ 北海道/(松前)松前町 法華寺山門前 方角石(円柱組立式) 径42㎝,高56㎝
(台座含む)
嘉永7(1854)   船・地図・日和山      
写真 五輪船見台の方角石 ごりんふなみだい 秋田/能代市 日和山 方角石 直径43㎝ 文化年間(1804-17) 市史跡 船・地図・日和山/WEB 下部コンクリート改修 日和山頂上に残存する方角石/五輪船見台として市の指定を受ける 3
写真 寒風沢の方角石 さぶさわ 宮城/塩竃市
(寒風沢島)
日和山 方角石(円柱) 高85㎝,直径45㎝ 天保12(1841) 市有形 WEB/船・地図・日和山p,219 日和山公園となっている、浦戸ハイキングコースにある 奉献:木村又兵衛正信(幕府の役人)/外縁に十二支、内部に東西南北、中央に北向き矢印が刻まれている/全国の方角石の中でも、最も立派なものの1つ 2
写真 南新町の方角石 みなみしんまち 山形/酒田市 日和山公園 方角石(御影石) 直径0.36m 天保2(1831)?   船・地図・日和山
/市教委/WEB
日和山公園(指定名勝)内に保存/表面だけ残し、下部の大部分を切り取った乱暴な移設 船頭たちが日和や風の方向を確かめるときに使用したもの/表面には12支に東西南北の文字が刻まれている/寛政6(1794)の「酒田港風景図」に日和山の記載があることから地元では寛政6以前との見方もあるが、近くの金毘羅神社の鳥居(天保2寄進)と同一石材なので天保2の建立とする『船・地図・日和山』の説が正しいと思われる(その場合、絵図のものは先代」 4
  丸山の方角石 まるやま 東京/(大島)新島村
(式根島)
  方角石   文化12(1815) 村旧跡 WEB 戦争で破壊→複製 伊能忠敬門下の測量隊が神引山に設置/八角形 3
写真 大的矢の初代方角石 おおまとや 三重/志摩市 市立磯部郷土資料館 方角石(堀立式単材型)   1700年代?   館内解説板 館内展示/昭和12・13頃に日和山山麓から発見/頂部のみ残る(一部欠損) 現存する大的矢の方位石の初代のものとされる(外観から見て、恐らく確実)→石の寿命が20年以下ということはないので、現在沖縄を除く国内最古とされている輪島の方角石(1804)より古いことは確実→国内最古の方角石(現存はしないが、鳥羽の初代方角石とどちらが古いかは不明だが、2代目が同年の建立なので、初代も同時建立だった可能性が高い) 3
写真 大的矢の方位石 おおまとや 三重/志摩市 市立磯部郷土資料館 方角石(堀立式単材型) 径約31㎝,高約30㎝ 文政5(1822)   船・地図・日和山 屋外に道標と一緒にまとめて展示/変色したプラスチックのカバーで覆われている 1つの村に2つの方角石がある→稀 3
写真 小的矢の方位石 まとや 三重/志摩市 市立磯部郷土資料館 方角石(円柱掘立式) 径約31㎝,高約30㎝ 文政5(1822)   船・地図・日和山 屋外に道標と一緒にまとめて展示/プラスチックのカバーで覆われている 同上 3
写真 鳥羽の方角石 とば 三重/鳥羽市 日和山 方角石(据置式単材型、御影石) 高65㎝,径48㎝ 文政5(1822) 市有形民俗 WEB/船・地図・日和山 保存状態良好 八角柱の上に円形の方位盤を乗せた形/2代目→初代の方角石は国内で初めての方角石とされているが、大的矢の初代方角石(志摩市、現存)と同時建立の可能性が高い(理由は志摩市を参照)/全国の方角石の中でも最も立派なものの1つ 1 写真
写真 輪島の日和山方角石 わじま、
ひより
石川/輪島市 <親の湊(=輪島港)> 方角石 高30㎝
(うち、台石17㎝),幅34㎝,厚35㎝
享和4(1804) 市史跡 船・地図・日和山/現地解説板 鉄柵あり/文字の40%は判読不能、残りもようやく推測できる程度のものが多い 中央部に外側に向けて時計回りに「東、南、西、北」と陰刻、その外周部に「東」の外側から「西」の外側まで時計周りに「卯、辰、巳、午、未、申、酉」と陰刻(残りは判読不能)/現存する沖縄を除く国内で2番目に古い方角石とされる→三重県志摩市の市立磯部郷土資料館所蔵の「大的矢の初代方角石」は1700年代と推定されている 3
写真 福浦港日和山の方角石 ふくうら、
ひより
石川/(羽咋)志賀町 日和山 方角石 高17㎝,51㎝角 弘化4(1847) 町建造物 WEB/船・地図・日和山 鉄棒で覆う 北前船の重要な経由地であることを物語る重要な遺構/角柱の各隅に「東、南、西、北」と陰刻、その中央が円形に突出加工され、方角を示す十二支が陰刻/船頭・佶平が海上安全を願って寄進→側面(西北面)に「海上安全」と陰刻 1
写真 瀬戸の方角石 せと 兵庫/豊岡市   方角石 直径35㎝,高79㎝
(うち、台石59.5㎝)
文政8(1825)
or 明治18(1885)
  豊岡市の石造遺物p122 保存のためホテル金波楼庭園内へ移設 側面に「乙酉秋 建設 和泉太左衛門」と陰刻→瀬戸村 和泉太左衛門により文化7(1810)に寄進された常夜灯が金毘羅神社に存在し、同一人物による建立と考え、文政8建立とする説と、「建設」の刻字、風化状況から明治18とする説が存在 3
写真 箆取神社の方角石 へらとり 岡山/倉敷市 箆取神社 方角石(花崗岩) 高100㎝ 文久元(1861)   藤戸・美観地区の石造物p61 保存状態良好 花崗岩の自然石(とっくり型)の上部を円盤状に削りだし、上面を円形の整形された方角石とした 2
写真 金刀比羅神社の方角石 こんぴら 岡山/倉敷市 金刀比羅神社 方角石(砂岩、台座は花崗岩) 高90㎝ 江戸期   連島・玉島港の石造物p16,129 保存状態良好 (台石正面)「金毘羅大權現」/石材を組み合わせた台座の上に載る(他に例のない形) 2
写真 外ノ浦の方角石 とのうら 島根/浜田市 日和山 方角石 径27.5㎝、
地上部高23-26㎝
天保5(1834) 市史跡 市教委/WEB 原位置 外ノ浦は風待ち港として多くの船が入港/山陰で原位置に残る方角石はここだけ 1
写真 恵比須神社の方位石 えびす 福岡/
北九州市(若松区)
  方角石(花崗岩)   江戸末期(推定) 市有形民俗 WEB 移設/保存状態良好 当初の設置場所は不明/九州(沖縄を除く)で唯一の方角石 2
写真 狩俣遠見番所の方位石
(ピャイイス)
かりまた 沖縄/宮古島市
(宮古島)
<狩俣遠見番所> 方角石(円形)   1644年以降   現地解説板 石灰岩のため風化が目立つ 宮古島周辺の遠見番所には方位石が付随しているものが複数あるが、その中で最も明確な形で残る/日本最古の方角石の1つ(これまで国内最古と言われてきた「大的矢の初代方角石」もしくは「輪島の日和山方角石」より半世紀は古い) 2
写真 島尻遠見番所の方位石 しまじり 沖縄/宮古島市
(宮古島)
<島尻遠見番所> 方角石(円形)   1644年以降 国史跡 現地解説板 石灰岩のため風化が目立つ 同上/ただし、形態から方位石と推定できる程度 3
写真 具志川遠見番所の方位石 ぐしかわ 沖縄/(島尻)久米島町
(久米島)
<具志川遠見番所> 方角石(自然石、輝石安山岩) 長90㎝,幅44㎝,高30㎝ 1644年以降   久米島博物館 移設(北の向きが刻字方向と異なる)/磨耗して刻字が不鮮明 自然石の上部に十二支の方位が刻字/日本最古の方角石の1つ(これまで国内最古と言われてきた「大的矢の初代方角石」もしくは「輪島の日和山方角石」より半世紀は古い) 3